医会について

ごあいさつ

 令和5年4月より、沖縄県産婦人科医会会長を拝命致しました。県民の皆様並びに沖縄県産婦人科医会会員の皆様にご挨拶申し上げます。

 沖縄県産婦人科医会は本土復帰前の1966年に日本母性保護医協会沖縄県支部として発足しました。2011年に現在の名称に変更し、今日まで沖縄県民に対して安心安全で良質な産婦人科医療を提供してきました。現在の会員数は151名です。

 本会の目的は、乳児期、学童期、思春期、成人・生殖期、更年期、老年期と女性の様々なライフステージに心身の健康の保持と増進を図るとともに母子の生命を守り安心・安全な産婦人科医療を提供することです。

 我が国において少子高齢化が急速に進み、令和4年の出生数は799,728人と前年から5.1%減少しました。初めて出生数が80万人を切り、予想を超えるスピードで少子高齢化が進んでいます。少子化対策は我が国の最重要課題であり、国もこども家庭庁を発足させ、子育て世代への優遇税制が議論されています。令和5年4月から分娩育児一時金が42万円から50万円に引き上げられました。今後は妊娠の管理、分娩に必要な経費などの開示、いわゆる「分娩の見える化」が求められます。産婦人科医会でも様々な対応が必要になると思います。国が検討に入っている分娩費用の保険適応化については、妊産婦の自己負担の軽減に努めながら医療や保健サービスの低下に繋がらないように検討して行きます。沖縄県内では産婦人科医師の高齢化が進み、分娩取り扱い施設が減少しています。一方で、医師、看護師、助産師などの医療者の働き方改革を進めて行く必用があります。妊婦とその家族に安心して出産してもらえる周産期医療を維持するために診療所間の連携やハイリスク妊娠を取り扱う高次病院との連携を強化していきます。

 出産後の褥婦には生活の負担や育児に関する心身両面へストレスがかかります。この時期のメンタルヘルスの重要性が指摘され、乳幼児への虐待、育児放棄、妊産褥婦のうつ病、褥婦の自殺などを予防、対処するために産科、精神科、小児科、市町村などの行政との連携、共同が重要です。沖縄県では「妊娠期からつながるしくみ体制構築事業」を行っています。産婦人科医会もこの事業に協力して行きたいと考えています。

 令和5年度中には経口妊娠中絶薬が承認され臨床運用されます。産婦人科医会として安全に使用されるよう万全な体制で準備したいと考えています。

 沖縄県では子宮頸がんが増加しており、特に若い女性で増加しています。令和4年4月から子宮頸がんを予防するためのHPVワクチン接種積極的勧奨が再開されました。また、令和5年4月から9価HPVワクチンが定期接種化され、キャチアップ世代を含めて公費で接種できるようになりました。沖縄県のHPVワクチン接種率を70%まで引き上げることを目標に、対象者への啓蒙と行政への働きかけを行っていきたいと思います。

 月経不順や月経痛、貧血などの月経随伴症状や更年期障害など女性ヘルスケアの診療、令和4年度から一部が保険適応になった不妊症診療もさらに充実したものにして行きます。

 様々なライフステージにおいて女性の健康とQOLの向上を目指して沖縄県産婦人科医会の会員が一丸となって努力していきたいと思います。沖縄県産婦人科医会へのご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

令和5年4月
沖縄県産婦人科医会
会長 佐久本 薫

沖縄県医師会 会長/佐久本 薫
沖縄県産婦人科医会
会長 佐久本 薫

役員名簿

役名氏名医療機関名
顧問糸数 健糸数病院
顧問高良 光雄たから産婦人科
顧問佐久本 哲男
顧問當山 雄紀当山産婦人科医院
顧問佐久本 哲郎空の森クリニック
会長佐久本 薫沖縄県立南部医療センター・こども医療センター
副会長神谷 仁かみや母と子のクリニック
副会長橋口 幹夫沖縄県立中部病院 産婦人科
理事安座間 誠安座間産婦人科
理事糸数 功糸数病院
理事上村 哲うえむら病院
理事上里 忠和沖縄赤十字病院 産婦人科
理事大畑 尚子沖縄県立中部病院 産婦人科
理事武田 理ハートライフ病院 産婦人科
理事渡嘉敷 みどり那覇市立病院 産婦人科
理事長井 裕沖縄県立南部医療センター・こども医療センター
理事名城 嗣久名城病院
理事古堅 善亮古堅ウィメンズクリニック
理事正本 仁沖縄赤十字病院 産婦人科
理事宮良 美代子美代子クリニック
理事諸見里 秀彦中頭病院 産婦人科
監事多和田 健愛知クリニック
監事吉秋 研沖縄赤十字病院 産婦人科

アクセスマップ

住所〒901-1105
沖縄県島尻郡南風原町新川218-9 沖縄県医師会館内
電話番号098-888-3721